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セリエAの最終節、トリノに3-0で快勝しホームでの“la festa”に花を添えた我らがインテル。システムはここ数試合で採用し始めた4-2-3-1。クレスポの1トップにマリアノ・ゴンサレスのスピードとドリブル突破を活かすシステムというより、フィーゴとスタンコビッチを両サイドに散りばめるためのフォーメーションと見て良いでしょう。得点は“マリゴン”が獲得した2度のPK(ただしスローVTRで見るとどちらも微妙な判定でした。ちなみにキッカーはマテラッツィと観客の声援に後押しされ譲ってもらったフィーゴ。ゴールを決めた後のフィーゴの嬉しそうな表情と観衆の声援に応える姿は印象的でした)とマイコンのドリブルで3人抜きしてからの驚異的な左足のシュートと、お祭り気分を高める上では最高の試合だったと言えましょう。 この勝利により勝ち点は97となり、2004-2005シーズンにチェルシーが達成した95を抜いて欧州主要リーグにおけるシーズン最多勝ち点記録を樹立(※年間38試合)したものと思われます。他にも記録は打ち立てましたが、特筆すべきはセリエAでのアウェー最多勝利記録(15勝)とアウェー無敗記録、連勝記録(17連勝)、20チーム制での無敗記録(33試合)でしょうかね。悔しいのは、優勝がかかった4/18日のローマ戦に負けなければ、これらに加えてシーズン無敗優勝やホーム無敗記録(通算)、勝っていれば夢の勝ち点100に到達していたであろう事でしょう。 なお、この試合でトリノの大黒は出番無し。交代出場したアッブルスカートよりは違いを出せたと思うんですが…というか、GKタイービからフォンターナへの交代って何やねん。元インテルの選手って事で、特別に出場させたって事かいな??インテリスタとしては粋な計らいだったと言えますが、日本人のガンバサポとしては疑問符がつきまとう交代だったように思います。 フェスタの締めは試合後に行われた表彰式。場内アナウンスのおじさん(と思われる)が司会進行で、大型モニターに映し出された今シーズンの戦いぶりを振り返りつつ、インテル称賛の言葉を並び立て観客を煽る(が、いま一つ盛りあがりに欠ける様子 ^^;)。観客が焦れて各々応援歌を歌い出したりしてだれ始めた時、場内音楽が切り替わりようやく選手の再登場と相成った。一人々々名前をコールされ、さながら格闘技の入場シーンの如くスモークが焚かれた中から登場した選手が身に纏っていたユニホームは、白地に大きな赤十字とインテルのチームカラーには無いもの。ん?という違和感を一瞬覚えましたが、どうやらこのデザイン、戦前にインテルが「アンブロシアーナ」と改称(※ファシスト政権下においてインテルのチーム名が非イタリア的とされた為)させられていた当時のものを再現したものらしい。ナイキのデザイナーが気に入っていたらしく、今シーズンのユニホームにも襟足部分のタグに小さくデザインされていたので大目に見る事は出来ますが、青黒が好きな筆者的には陵辱された気分で少々複雑であった。※後で分かったことなんですが、どうやらこのユニホーム、来シーズンのアウェー用としてクラブ創設100周年を記念してデザインされたものらしい…どうせだったら、青十字でデザインすりゃ良かったのに 表彰式には怪我の治療のため早々にシーズンを終えていたイブラヒモビッチやアドリアーノ、ビエイラを始め、トップチームに名を連ねる全ての選手、チームスタッフが登壇しました。中には子供連れで登場した選手もおり、マンチーニの息子さんが立派な青年になっていた事と、サネッティの息子さんがかなり大きくなっていたのに驚きました。入場した選手・スタッフの中で最も歓声を集めたのはマテラッツィだったように思います。 今シーズンのインテルの活躍に異を唱える人は、「ユーベがB落ちしていたから」「ライバルとなるミラン、ラツィオ、フィオレンティーナに勝ち点減点処分があったから」という理由を並べ立てますが、ユベントスのB落ちによる影響はイブラとビエイラを獲得出来た事ぐらいで、仮にユーベに2つとも負けていたとしても優勝は揺るがなかったでしょう。ミランなどの勝ち点減点処分に至っては、それが無かったとしてもインテルの勝ち点には遠く及びません。無論、それらの重荷を背負わされた状態からのスタートという事でモチベーションに繋がらなかった影響はあるでしょうが。むしろインテルはこうした好材料があるから「勝って当たり前」と見られてしまい、そのプレッシャーとの戦いに勝利したことが今シーズンの優勝に繋がったように感じます。 私が選ぶシーズンMVPはイブラヒモビッチです。怪我や理不尽な出場停止などでフルに参戦出来なかった為に15ゴールとやや物足りない印象を受けるものの、彼が居なかったら負けていたであろう試合がいくつもあったから。次点でサネッティ、フィーゴ、マテラッツィ。カピタンは地味な印象がありますが、彼が中盤のセントラルミッドフィルダーにコンバートされてから17連勝が始まったと言っても過言ではないので。フィーゴは連勝中こそ出番が減って快進撃の輪から離れていましたが、移籍を表明してからの全盛期を彷彿とさせるプレーにはファンならずとも魅了された事でしょう。マテラッツィはキャラクター的に誤解を受けやすいタイプですが、今シーズンがキャリアで最も輝かしく、また落ち着いて過ごせたシーズンかと思います。時々やらかすポカが無ければMVPに推してもいいぐらいでした。他にもスタンコビッチ、マイコン、ブルディッソ、クルス、クレスポ、ジュリオ・セーザルが目覚ましく活躍していたように思います。 おめでたい席に名前を挙げるのもどうかと思いますが、逆に不遇のシーズンを過ごした選手として真っ先に名前が挙がるのがアドリアーノでしょう。選手としてどうというより、私生活でのトラブルが多すぎます。イブラが先日インタビューで語っていた「ユーベにあった規律はインテルにはあまり無い」という旨の発言も、おそらくそうした所から来るのではないでしょうか。オフの時にどういう行動を取っていようとも自由ですが、それが試合に影響を及ぼすようならば生活態度を改めるべきだと思いますけどね。信仰する宗教が違うからそりが合わないかもしれませんが、バッジョを教育係に据えてもえぇんやないかと。 アドリの他にあまり活躍できなかったのは、グロッソ、サムエル、ソラーリ、マリアノ・ゴンサレス、レコバetc...。このうちグロッソ以外の選手は出場機会に恵まれなかったという点も鑑みないとならないので気の毒だったとは思いますが、最終戦で驚異的な活躍をしたマリゴン以外は来シーズンの放出リストに名前が載っていても不思議じゃないです。レコバファンの私としては複雑な心境ですが、このまま彼のキャリアが終わってしまうのも寂しいので、移籍したいというならばそれもやむを得ないのかも…。もしインテルで復活を遂げられるとすれば、レコバとの相性がすこぶる良いパートナーが現れる事でしょうか。まあ、それを言い出したら他チームでも同じ状況だとは思いますけどね。 来シーズンに向けての補強ポイントは、今のメンバーをなるべく多く残留させる事がまず第一。と書くと、さっきと矛盾していると思われるでしょうが、1シーズンダメだったから別の選手を補強するという方針では、同様に新しく入ってくる選手がインテルに馴染めるかどうかというリスクを抱え込む事になるから。インテルのフロントはもう少しイタリア人の比率を増やしたい意向を持っているようですが、各ポジションに1人ずつイタリア人プレーヤーを増やしたところで、それが果たして強化に繋がるのかどうか疑問です。おそらくFIGCのルール改定を見越しての事かと思われますが、インテル(マンチーニ)の戦術に合って、なおかつインテルでレギュラーが保証されなくても腐らない選手というとなかなか居ないのが現状です。クラブ創設100周年だからビックネームを、というのも理に適っていないように思います。勿論、フィーゴのようにインテルに来てすぐ馴染むビックネームという可能性が無いワケじゃないんですが…現在のチームを母体にする事が最大の強化であるというのが私の考えです。 何はともあれ、見事優勝を果たしてくれた我らがインテルに乾杯!この優勝は天国で見守ってくださったであろう、ファッケッティさんとジャンルカ・富樫さんに捧げます。来シーズンは悲願の欧州制覇とリーグ2連覇を達成し、グランデ・インテルの再興を成し遂げて欲しいものです。 |
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